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活動報告

特別会計に関する法律と特別会計の問題について

先般、衆議院で可決された「特別会計に関する法律」と特別会計の問題について、私は財務金融委員会で表質問を委員会に求め、その重要性を認めて頂き、質問の機会を与えられました。

私の所属する衆議院の財務金融委員会では、「特別会計に関す法律案」、「所得税法等の一部を改正する法律案」、「平成19年度財政運営のための公債発行特例等法案」ついて、当初、今通常国会で20時間の審議を費やす予定であったが、野党の審議拒否により、約4時間半しか質疑を行うことが出来なかった。また、特別会計予算をも審議する予算委員会においても、一般質疑に終始し、充分な特別会計の議論は成されなかったと感じている。国民の多くが関心を寄せる特別会計の問題について国会での議論が充分に成されなかったと感じることは、大変恥ずかしいことで、今回の月例報告では、特別会計に関する法律と特別会計の問題について、私が調べた範囲並びに委員会での質疑の内容を通して説明をさせて頂きたいと思います。

特別会計とは何か?

まず始めに、特別会計とは何かについて、説明したい。特別会計とは何かを一言で言えば、正に3月2日の私の質問に対して、尾身財務大臣が答えられた「特別会計とは、国として行う必要のある事業で、保険料で年金を給付するといったように、受益と負担の関係を明確にするために、一般会計と区別して経理する必要がある場合に設置されるものであり、これまで事業の推進と政策目的の実現に一定の貢献をしてきたものです。」との説明が、簡単に特別会計とは何かを表しています。

かつての特別会計の評価は?

次に、現状の特別会計の問題を考える前に、かつての特別会計の評価について考えてみたい。特別会計のかつての評価については、2月22日の衆議院本会議において、民主党の馬淵澄夫議員が行った質問の中で、馬淵議員が述べた「コンピューターつきブルドーザーと呼ばれた田中角栄元総理は、みずからが発案した角栄法とも呼ばれる百二十本余りの法律を成立させ、高度成長期における公共事業を中心とした国づくりの基礎を築き上げました。例えば、道路三法と呼ばれる道路法、道路整備緊急措置法、道路整備特別会計法も、田中角栄氏が発案したものであります。 特定財源を特定の歳出に充てるために一般会計とは区分して経理するという特別会計の仕組みは、高度経済成長期においては、貧弱だった我が国の社会資本整備を急速かつ格段に進めたこと、また、それに対して極めて有効な手段であった、機能してきたことは事実であります。」との発言が、かつての特別会計の評価を的確に示している。

特別会計の問題とは何か?

そして、「行革推進法」や、今回の「 特別会計に関す法律」を議論する上で、現状の特別会計の問題をしっかりと認識する必要があり、次にその点を述べさせて頂きたい。

民主党の馬淵議員は本会議の質問で、上記の通り特別会計が日本のインフラ整備等を急速に発展させるために友好な手段であったと評価した後に、 「 しかし、当時とは社会経済の状況は大きく変わりました。行政のシステムも変革を迫られております。つまり、特別会計の改革は、単なる小手先の会計手法の変更ではなく、行政の仕組みの抜本的な転換であるという認識が必要です。」と発言したが、 それは特別会計の問題を考える上で、重要な指摘であった。しかし、その後に、恰も、特別会計の数を減らす、勘定を減らすことが目的である様に、 「特別会計をゼロベースで考え全廃する」「国債整理基金特別会計と交付税及び譲渡税配付金特別会計のみ残し、 29 の特別会計を廃止する」、「今回の政府案では勘定を 62 から 50 にしか減らしていない」といった発言をしたことは明らかに特別会計の問題を考える上でアプローチとしては間違いであると私は考えます。それは、特別会計やその内訳の勘定の数を減らすことが特別会計の問題を改めることではないからです。

特別会計の問題は、昭和 60 年以降、特別会計が拡大し、平成19年度予算ベースで、 362兆円、会計間の重複計上を省いた純計ベースでも 175兆円と、一般会計予算の2〜 4 倍以上になり、これだけの規模となれば何か無駄使いの温床になっているのではないかと国民が疑念を抱くようになったことから、その中身を精査し、事業の見直し、無駄を無くすこと、また、特別会計の剰余金をどの程度、一般会計に繰り入れるか等の会計ルールを分かりやすいものにすることが特別会計の問題であり、特別会計の内訳の勘定を減らして一色単にしてしまえば、逆に個々の事業の適正性を判断することが出来なくなるのです。

更に、特別会計の問題として一般会計と特別会計に国の会計が分かれ、両者の入り繰りが複雑で、国全体としての歳出、歳入の規模が分かりにくいこと、国全体のバランスシートが予算書には記載されていないため分かりにくいことから、国全体の負債額、特に国債残高、借入残高の合計額について適正な規模か判断が下せないこと等が問題であり、その点をしっかりと国民に説明することで特別会計の問題が明らかになるのです。

私個人の意見としては、早い段階で、一般会計と特別会計は統合され、国全体としての歳出・歳入、企業で言えばP/L(損益計算書)とB/S(貸借対照表)を作成すること、一般会計、特別会計を統合したベースで予算案を審議することが、国の財政の全体像を国民が理解する上で望ましいと考えます。しかし、会計制度の継続性といった観点もよく考慮して、過去との比較が容易なものにしなければ、特別会計の改革がどの様に進捗しているかわからないので、その点は注意を払わなければなりません。

更に、近年、企業の有価証券報告書が部門別の収支や資産負債等を計上するようになった流れに即した形で、国の事業毎のP/L、B/Sを作成することで、国が行う各事業の適正性を判断することが可能となることから、現行の勘定については、削減するにしても、事業毎の適正性を判断出来る範囲内でしか勘定は減らすことが出来ないものと考えます。

こうした会計手法を積極的に取り入れ成果をあげたのが、石原慎太郎知事の東京都であり、破綻寸前だった東京都の財政を、米国の格付社ムーディーズ・インベスターズから、都債「Aaa」を獲得させる根拠になったことは、新聞紙上でも掲載されたことです。この都債の格付けは、日本国債より3ランク高い、ムディーズの最高格付けです。

このように、 P/L 、 B/S の作成とその効果は、すでに実績となって証明されているのです。

また、自民党の同僚の中根議員の質問( 2 月 28 日財務金融委員会)に対し、財務省の田中副大臣より「今後、更に5つの特別会計について、一般会計への統合を検討する方向であり、全てが一般会計に統合された場合は、特別会計の数は12になる」との回答を得ました。もう一度、全ての特別会計を一般会計に統合する方法を検討することも、今後、視野にいれるべきでしょう。

特別会計に関す法律について

次に、今回の特別会計に関す法律について、説明をします。法律の概要は財務省の添付資料1の通りですが、法律の根幹を簡単に説明すえれば、自民党の井澤京子議員の質問( 2 月 28 日財務金融委員会)に尾身財務大臣が答えた 「 確かに、この特別会計の改革に対する法律はわかりにくいものでございますが、今、井澤委員のお話もあって、私どもでわかりやすく説明をするように工夫をしてみました。三つの要因があって、一つは一覧性、一目見てわかる、それから二つ目が効率性、効率をよくする、三つ目が透明性という三点ではないかと考えております。

一覧性ということについては、いろいろな特別会計の法律を全部一たん廃止いたしまして、この新しい特別会計の法の中に、第一章では各特別会計に共通する規定を定める、それから、第二章ではそれぞれの特別会計の固有の問題を並べる、こういうことで、一覧性をもって特別会計がわかるようにしたわけでございます。

二つ目が効率性でございまして、効率性というのは、今まで四つの特別会計にしか規定されていなかった剰余金の一般会計への繰り入れ規定を事務事業を行うすべての特別会計に適用する、こういうことでございまして、この点、効率がよくなるんだろうと思っております。

それから透明性でございますが、企業会計の慣行を参考にした資産及び負債の状況を開示する書類を作成して、会計検査院の検査を経て国会に提出することを義務づける、こういうことにいたしました。したがいまして、財務書類に記載された情報を初め、今後政令で定められる特別会計の財務に関する状況を適切に示す情報がインターネットなどによって見ることができる、こういうことになりました。

先ほどの例えで申しますと、特別会計は、母屋と違って今まで離れであったのが一つの座敷に入ってきた、同じ屋根の下に入ってきたということが一覧性かなと思っております。それから、窓や扉が全部あけ放たれて情報が開示された結果、息子夫婦のおかずがすき焼きなのかあるいはおかゆなのかとかいうことが外から見て一目でわかる、一覧性、透明性であります。それから、もしその息子夫婦がすき焼きを食べていて母屋の方がおかゆであれば、そのすき焼きの分の幾らかを母屋の方に持ってくるということができるわけでございまして、これが剰余金の一般会計繰り入れによる資金の効率性というものです。

したがいまして、母屋と離れの差別をなくして、家族みんなで仲よく改革を進めていこうというのがこの特別会計改革法の根幹であると思っております。」

との回答が分かりやすいと思います。要するに、本法律は、特別会計の準拠法を一つに纏め、剰余金をどの程度、一般会計に繰り入れるか等の会計ルールや開示ルールを定めたものです。従って、特別会計の中身を精査し、事業の見直しや、無駄を削減する方法を定めたものではない点を留意し、本来の特別会計改革と言える、特別会計の中身の精査、事業の見直し、無駄の削減は、特別会計の決算審議や、今後の予算審議の中でしっかりと引き続き実行していかなければならないということです。

特別会計の精査、事業の見直し、無駄の削減について

特別会計の精査、事業の見直しは、昨年の行政改革推進法の議論の中で、政府は行なったとの説明です(添付資料2参照)。確かに、行革推進法の中で、例えば、特別会計の剰余金を平成18年度から 22年度の 5年間で、20兆円、一般会計に繰り入れることが決まり、平成19年度特別会計予算でも、今まで、剰余金の一般会計への繰り入れを行っていなかった5つの特別会計( (1) 貿易保険特別会計 492億円、(2)登記特別会計 38億円、(3)自動車検査登録特別会計 29億円、(4)特許特別会計 15億円、(5)都市開発資金融資特別会計 6億円)より 580億円を一般会計へ繰り入れこと((6)外国為替資金特別会計 1兆6,290億円、(7)産業投資特別会計 492億円と併せて合計 1.8兆円を特別会計から一般会計に繰り入れ)が決められています。また、31ある特別会計を 17 の特別会計に削減するにあたり、国営土地改良事業特別会計(平成20年度)、登記特別会計(平成23年度)、特定国有財産整備特別会計(平成22年度)を一般会計へ統合すること(括弧内は一般会計への統合時期)、国立高度専門医療センター特別会計を平成22年度に廃止し、独立法人化することが決められています。

無駄の削減については、平成19年度特別会計予算の中で、年金、健康保険給付といった社会保障費 51.4兆円、財政投融資資金18.8兆円、地方交付税等 14.8兆円、国債元利払費 78.9兆円を除いた事務費、人件費及びその他の事業費11.6兆円を見直し、0.7兆円の削減を行うと政府は説明しています。

確かに、一定の改革を進めている訳ですが、特別会計の歳出の削減と、剰余金の削減といった資産の一部圧縮だけではなく、巨大な特別会計の資産をどの様に削減してゆこうとしているのか、その点を議論しなければなりません。

役所任せではなく、政治家からも毎期の削減目標を掲げ議論して、その目標に向けて資産を圧縮していくべきと私は考えます。

特別会計の資産の圧縮について

次に、巨大な特別会計の資産をどの様に圧縮しようとしているのかという観点から議論を行いたいと思います。まず、添付資料3をご覧頂きたい。この資料は、17の新特別会計ベースで、平成19年度特別会計予算の歳出・歳入と平成16年度末の資産、負債、資産−負債の差額の数値を一覧に纏めたものです。

長年の銀行マンの審査の心得として、P/L、B/Sから物事の表裏を見る習性から資料を作成してみましたが、やはり金額の大きな項目や、資産と負債の差額がマイナスになっている点にどうしても目が行ってしまいます。

そこで、幾つか資産額の大きい特別会計について、3月2日の財務金融委員会で資産圧縮の考え方を質問する用意をしていましたが、予算案の採決を急ぐ関係上、質問時間を短縮したため、大変残念ながら質問をすることが出来ませんでした。只、財務省等で回答を用意しておいてくれたので、その回答を説明しながら、資産額の大きい特別会計の圧縮の方向性について政府の考え方を説明させて頂きたいと思います。

1)財政投融資特別会計(旧財政融資資金特別会計)について

(質問内容)

財政融資資金特別会計について、平成16年度末で資産の規模が 372兆円と最も大きな規模ですが、貸手先の内訳、更に独立行政法人の中で、最大の貸出先をお教え下さい?また、今後、財政投融資特別会計の規模をどの様な方向に導くのか?どの程度が適正規模といった認識があるのかどうか、財務省に伺います。

(財務省の回答)

財政融資資金は、公共の福祉の増進の観点から、財投債により調達した資金を貸付により運用することを主な業務としており、貸付の主な対象は、政策金融機関や独立行政法人、地方公共団体等に対する貸付です。

平成16年度末における独立行政法人等への貸付残高のうち、1つの貸付先として最大のものは住宅金融公庫となっており、その残高は52兆円です。

政府は、行政改革推進法に基づき、平成27年度末に国の資産規模の対GDP比半減を目指すこととしており、「基本方針2006」においては財政融資資金貸付残高を今後 10 年以内で 130兆円超圧縮することとされています。

財政投融資については、平成13年度の財投改革以降、民業補完性や償還確実性について厳格な審査を行い、無駄な事業を見直した結果、平成19年度の財投計画の規模は、ピーク時(平成8年度)の40.5兆円の3分の1の約14.2兆円となるなど大幅な縮減を図っているところです。

「基本方針2006」で定められている130兆円超の圧縮については、平成19年度財投計画並みの貸付規模を継続することにより、平成27年度末までに▲ 110兆円程度圧縮する見込みで、残り20兆円の圧縮は、

1:政府金融改革や独立行政法人の業務の見直し等行政改革推進法に揚げられた諸改革に適切に対応するなど、財投対象事業の一層の重点化・効率化

2:財政融資資金貸付金の証券化の実施(注 平成19年度財政融資資金特別会計予算案においては、 2,000億円規模の証券化実施を想定)

3:政府保証の一段の活用といった手法を適切に組み合わせることにより確実に実現させる所存です。

2)国有林野事業特別会計について

(質問内容)

財務省の資料によると、国有林野事業特別会計上の借入金は 1 兆 2,795億円から増えていないとの説明をされていますが、国有林の売却による借入金の返済をどう考えておられるのか、ご説明下さい。京都議定書に基づく Co2 の排出量の削減の問題もあり、また、材木の市況の問題も考えると難しい問題かもしれませんが、例えば、東京都では多摩地域の杉林を民間からの募金と税金と合わせて原資として伐採し、花粉を余り出さない杉や、広葉樹に植え替える事業を行っています。国も東京都と同様に、国有林の杉を民間の募金を集め、花粉を余り出さない杉や、広葉樹に植え替える試みを進める必要があると考えますが、その様な考えがないのかご回答下さい。

また、国有林の簿価が、平成16年度末で8兆642億円となっていますが、もし、全て市場に売却した場合の、市場価格であれば、この簿価はどの程度となるのでしょうか?

(農林水産省の回答)

【国有林事業特別会計の借入金の返済について】

国有林野事業特別会計の累積債務については、平成10 年に成立した「国有林事業の改革のための特別措置法」に基づき、一般会計からの利子補給を受けつつ平成60 年( 2048 年)までに返済することとされているところです。

国有林事業は、組織・要因の徹底した合理化・縮減等に全力を挙げて取り組んできた結果、平成16年以降、新規の借入から脱却し、債務を累増させることなく運営しているところです。

近年、中国における木材輸入量の急増等に伴い、国内の木材価格が上昇しつつあるなど、明るい兆しも見えてきたところです。

このような状況も踏まえ、債務については、今後、人口林資源の成熟に伴い収穫量の増大が見込まれることから、事業収入の確保はもとより、効率的な事業の実行による経費の節減など収支両面にわたる努力により、着実に返済していく考えです。

【国有林の杉を民間から募金を集め、花粉をあまり出さない杉や広葉樹に植え替える試みを進める必要性について】

国有林事業では、積極的に広葉樹林化・針広混交林化等を推進しており、こうした多様な森林整備を通じて花粉の発生源対策にも取組んでいるところです。

また、花粉の少ない杉の植栽にも着手しており、取組んで参る考えです。

更に、企業等から自ら広葉樹の植栽したいとの要望がある場合には、分収林制度による「法人の森林」の募集やボランティア活動のためにフィールド提供の際に当該企業等と協定等を締結し、対応して参る考えです。

【国有林の簿価と市場価格について】

国有林は、脊梁山地や奥地水源地域に広く分布し、国土保全や水源涵養といった公益的機能を有しており、その約 9 割が保安林に指定されているところです。

このため、経済的価値のみに着目した市場価格により国有林を評価することは困難です。

林野庁においては、今後も国有林野の有する多面的機能の維持増進が図れるよう適切な管理運営に努めて参る考えです。

実は、もう一つ、外国為替資金特別会計(円高、円安時の介入を行い外国為替の安定化を図る特別会計)について、平成16年度末で資産が 102兆円存在し、内訳を見ると有価証券、おそらく大半は米国債だと考えますが、 70兆円規模で存在するので、この資産圧縮について質問をしようと考えていたのですが、折りしも、上海証券市場が暴落し、

円高が急進したために、財務大臣の発言を引き出すことは、市場に対しインパクトの強いものであると考え、取りやめました。しかし、日米同盟関係を考え、無謀な売却は行うことは出来なくとも、現在までの円安基調を考えると多少の売却は、考えうるのではないか。米国債を多少売却した場合の円高の心配も、日本の産業構造が、最終製品の輸出から、製造機器、部品の輸出が主流になってきており、諸外国が安く製造機器や部品を購入するためにも円高誘導に進む恐れは低いと私は考えるので、この問題についてタブー視せず議論する必要があると思います。併せて、政府が保有する外国為替資金特別会計の有価証券運用益により、平成19年度も、特別会計から一般会計への繰入れ 1.8兆円中、 1.6兆円が拠出されている訳ですが、日米の金利差が縮まらないとの予測から、円キャリー取引を日本政府が自ら 70兆円規模で行っていることが適正なのかどうか、やはり、真剣に考えるべきであると思います。

また、 2 月 20 日の本会議で民主党の西村智奈美議員が菅総務大臣に「 政府は、交付税特別会計借入金のうち地方負担分の約三十四兆円について、二十年間の償還計画を定めた上で償還を実施するとしています。しかし、償還計画は、償還額を毎年一〇%ずつふやし、計画の最終年度である平成三十八年度に約三・五兆円を償還するという非現実的なものです。この計画は、今後我が国が経済成長を続け、税収を伸ばし続けるといういわゆる上げ潮路線を前提につくられていますが、今後二十年間、経済成長し続けるという保証はどこにもありません。単に償還を先送りする無責任な計画です。こういうのを絵にかいたもちと言うのを御存じですか。本当にこのような計画で償還可能かどうか、総務大臣の明確な答弁を求めます。」と 質問し、菅大臣は 「 交付税特別会計借入金は、交付税の持続可能性の確保の観点から、できる限り早期に償還することが必要であります。 このため、現在、平成三十八年度までとしております償還期間を変更しないこととし、また、平成十九年度の一般財源総額確保の観点も踏まえ、平成十八年度補正予算における償還額五千三百三十六億円から毎年度段階的に増加する形で償還計画を策定したところであります。 今後、安定的な経済成長に努めつつ、歳出の効率化努力や歳入確保の努力を続けていくことにより、計画に沿った償還に努めてまいります。」と交付税特別会計借入金の償還計画について説明していますが、借入金の返済の進捗状況を、今後、しっかりと注視していかなければならないといった問題もあります。

更に、 2 月 22 日の本会議で民主党の馬淵議員が 「特別会計は各省の別の財布という点についていうと、定員についても、特別会計で予算措置されている特会定員というものがあります。一般会計を幾ら抑制しても、特別会計で増員できるということになれば、公務員の人件費は減りません。今回の特別会計の見直しの中で特会定員というものがどのように扱われているのか」との質問を行い、その質問に、尾身財務大臣が 「十八年度末の特別会計の定員は、国の行政機関の定員約三十三万人のうち約八万四千人で、全体の二五%程度でありますが、十九年度の定員純減数を見ると、全体の純減数二千百二十九人のうち、その約三分の二を占めている千三百九十六人の純減を特別会計で達成しており、特別会計の見直しを行う中で、定員についても厳しい見直しを行っているところであります。」と回答されていますが、特会定員が国の行政機関の総定員数の 25 %を占めているのが適正なのか、どの程度まで減らす必要があるのか等、しっかりと国民に説明する必要があると考えます。

本来、これらの特別会計に関する疑問は、予算委員会にて特別会計予算も審議している訳ですから、与野党問わず質問をすべきですが、大方の質問が一般質疑に終始している現状を、我々国会議員も恥なければなりません。また、政府の方針の様に、剰余金が 5 年間で 20兆円、ちゃんと一般会計に繰り入れられてゆくのか、財政投融資特別会計の資産が 130兆円超着実に圧縮されてゆくのかどうか等、決算行政監視委員会にてしっかりとフォローをしてゆくことが、特別会計に対する国民の信頼を取り戻すためにも欠かせないことであると強く感じます。

特別会計の大枠での捉え方について

最後に、 3 月 2 日の私の財務金融委員会で質問を行った、 17 の新特別会計を大枠で識別する考え方について、ご説明をさせて頂きます。

17 の新特別会計は各々、性格が異なる訳ですが、例えば、添付資料4の様に大枠で識別してみると、特別会計を理解する上で分かり易いと思い、資料を作成してみました。この資料の識別方法について、 3 月 2 日の委員会で財務省の見解を聞くと、尾身大臣から

「 特別会計については、財政法の第十三条におきまして、国が特定の事業を行う場合、特定の資金を保有してその運用を行う場合、その他特定の歳入をもって特定の歳出に充て、一般会計と区分して経理する必要がある場合の三つに設置することができることとされております。

 この規定に基づき設置される特別会計の種類、性格による区分につきましては、特段の法律上の規定はなく、特にどのような標準に基づいて区分するかという点について定説があるわけではございません。

 行政当局が説明の便宜上これまで行ってきたものといたしましては、一つは、公共事業、行政的事業、保険事業など、国が行う事業の収支を明らかにするための事業特別会計、二つ目が、国が行う資金運用の収支を明らかにするための資金運用特別会計、三つ目が、その他特定の目的のための収支を他と区分して整理するための整理区分特別会計といった分類があるところでございます。

 石原委員御指摘の方法は、各会計の事業や収入の内容に基づいて各特別会計の性格を区分するものでありまして、特定の歳入をもって事業等の特定の歳出に充てることを区分して経理する特別会計の意義からいいましても、合理性のある分類方法の一つであると考えております。」との回答を頂きました。特別会計を大枠で識別する考え方を理解頂き、特別会計を考える上での参考にして頂ければ幸いです。

今回の月例報告で、特別会計に関する理解を深めて頂いたと思いますが、私自身も更に、この特別会計の問題を掘り起こし、 我が国の財政をしっかりしたものにする為にも、今後も皆様にご報告申し上げます。

平成18年3月 衆議院議員 石原ひろたか

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