第198回 国会 衆議院 法務委員会(平成31年3月26日)

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石原(宏)委員 自由民主党の石原宏高でございます。

 法務委員会の一般質疑で質問をさせていただきます。

 いよいよ四月の一日から新たな在留資格での外国人の受入れがスタートしますが、試験の実施予定等が報道され始めております。時事通信や日経の報道によれば、四月に試験を行うのは、介護、外食、宿泊の三分野と報道されております。

 資料を配らせていただいておりますが、お手元に資料が届いていれば、資料一を見ていただきたいんですけれども、法務省に作成いただいた現状の試験の予定のまとめになっております。

 これを見ますと、技能実習制度のない介護、外食、宿泊の三分野について、技能実習生からの移行がないですから、早目に試験をやらなきゃいけないということで四月に試験が実施をされるということがわかりますけれども、技能実習制度がないから、こういう試験が最初にスタートするという理解でよろしいでしょうか。まず、法務省の方にお伺いいたします。

石岡政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、介護分野、宿泊分野及び外食業分野の三分野において、本年四月に特定技能一号の試験を実施する予定と承知しております。また、これらの試験に加え、国際交流基金の実施する国際交流基金日本語基礎テストも四月実施予定と承知しております。

 具体的には、介護分野の試験及び国際交流基金日本語基礎テストにつきましては、本年四月十三日と十四日にフィリピンにおいて、宿泊分野の技能試験につきましては、本年四月十四日に国内七カ所、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の七カ所において、さらに、外食業分野の技能試験につきましては、本年四月二十五日に国内二カ所、東京、大阪の二カ所において、それぞれ実施されると承知しております。

 また、その他の分野につきましても、平成三十一年度中の試験の実施に向け、所要の準備をそれぞれ進めているものと承知しております。

石原(宏)委員 続けて法務省に伺います。

 私の資料の二ページ目、これも法務省の資料ですけれども、要するに、試験を受けてからどうやって在留資格を取っていくかみたいな、それがポンチ絵で描いてあるんですけれども、スケジュール感というか、どのぐらいの時間がかかるかみたいなことをちょっとお伺いしたいんです。

 四月に試験が行われるわけですが、試験に合格した方が、合格の通知が来ると、受入れ機関と雇用契約を締結して、そして、新しく新設される入国在留管理庁に申請をして新たな資格を得るという形になると思うんです。

 四月に、今御説明いただいたように三分野で試験が行われて、合格者が出て、中旬から下旬ぐらいに試験があるんですけれども、どのぐらいで発表されるかわかりませんが、その後、雇用契約を結んで、在留庁に申請をして、そして審査があって、資格を得て働き始めると思うんですけれども、大体、めどとして、四月に試験を受けられる方がどのぐらいから仕事がスタートできるのか、また、在留資格を取るための審査というのはどのぐらい時間がかかるのか、ちょっとイメージを教えていただきたいと思います。

石岡政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の介護、宿泊、外食業の三分野の技能試験につきましては、おおむね五月の中旬から五月の下旬に合格が発表されると承知しております。

 そして、これらの試験に合格した外国人のうち、まず、国内で合格した外国人について申しますと、国内で合格し、他の要件を満たす外国人が、速やかに受入れ機関との間で特定技能雇用契約を締結し、在留資格変更許可申請を行った場合でございます。その場合、同申請の標準処理期間は二週間から四週間としておりますので、早ければ六月中に在留資格変更を許可することが可能と考えており、その時点から就労することが可能となります。

 次に、国外で合格した外国人についてでございますが、国外で合格し、他の要件も満たす外国人が、速やかに受入れ機関との間で特定技能雇用契約を締結し、在留資格認定証明書交付申請、これを行った場合、同申請の標準処理期間は一カ月から三カ月としておりますので、この場合も、早ければ六月中に在留資格認定証明書を交付することが可能であると考えております。

 ただ、在留資格認定証明書の交付を受けた外国人は、その後、査証の取得手続などを行うことが必要となるため、実際に本邦に入国し就労を開始する時期は七月ごろになるのではないかと考えております。

石原(宏)委員 ありがとうございます。イメージが湧きました。

 ちょっとまた法務省に聞きたいんです。

 在留資格の申請に際して、支援計画の提出が求められると思うんです。支援機関の登録は四月一日から順次行われるということなので、今、六月か若しくは七月ぐらいから働き始めることができるということなんですけれども、申請は多分もう少し前になるんですけれども、これから、四月一日から支援機関の登録を受け付けるので、実際、間に合うんでしょうかね。ちょっとそこのところが気になっているんですが、御回答ください。

石岡政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、適正な支援を自身で行う能力と体制を有する受入れ機関につきましては、登録支援機関に支援を委託しなくても特定技能外国人を受け入れることができるため、四月一日以降、申請準備ができ次第、外国人本人の入国、在留諸申請を行うことが可能です。

 他方で、お尋ねにあるとおり、登録支援機関に支援を委託しなければ特定技能外国人の受入れができない受入れ機関の場合は、四月一日以降、登録支援機関が登録を受けるのをお待ちいただく必要がございます。

 そこで、法務省におきましては、登録支援機関に支援を委託する必要がある受入れ機関が、制度開始後できるだけ早期に特定技能外国人を受け入れることができるようにするため、登録支援機関の登録申請があれば、できる限り速やかに審査を終えるように努めていきたいと考えています。

 また、四月以降に、在留資格、特定技能一号へ移行予定の技能実習二号修了者等のうち、予定している登録支援機関の登録に要する手続を待つ必要がある場合には、同一の受入れ機関において就労することが予定されていることや日本人と同等以上の報酬を受けることなどの一定の要件のもとで、就労可能な在留資格である特定活動を付与することといたしております。

 いずれにしましても、法務省といたしましては、特定技能制度が円滑に運用開始されるよう努めてまいりたいと考えております。

石原(宏)委員 次に、試験を四月に実施する分野について質問したいと思います。

 まず、介護について、介護技能評価試験と介護日本語評価試験をフィリピンにて四月十三日、十四日に実施する予定であり、応募もスタートして一週間ぐらいがたっていると思うんですけれども、応募状況はどんな感じでしょうか。

 また、試験の内容は、厚生労働省が関与して作成しているというふうにお聞きしましたけれども、フィリピンでの試験実施主体はどのような会社で、委託する試験実施者が信頼の置ける主体なのか、また、試験の方式がCBT方式と聞いておりますけれども、この試験をやると、不正が起こりにくい試験なのかどうか、あわせて御回答いただければと思います。

八神政府参考人 お答え申し上げます。

 第一回の介護技能評価試験、介護日本語評価試験につきましては、今委員御指摘ございましたように、四月の十三日及び十四日にフィリピンで実施をするため、三月二十日から申込みの受け付けを開始してございます。現時点で既に定員に達する応募がございまして、現在、申込みの受け付けを締め切っている状況にあると承知しています。

 試験実施主体ですが、プロメトリック株式会社、これは、国際交流基金が四月から新たに実施する国際交流基金日本語基礎テストの実施主体に選定をされており、実績のある主体であると考えております。

 CBT試験の不正対策ということですが、プロメトリック株式会社は、二十年を超えるCBTの運用実績で蓄積されたノウハウを活用し、CBT方式による試験の実施と不正防止に関する十分な研修を受けた試験監督員を配置した上で、試験前の本人確認、私物のチェック等を行うとともに、監視カメラによる試験実施中の監督を徹底すること等により、試験の適切な運営を図っていくということでございます。

石原(宏)委員 宿泊分野についてもお聞きします。

 試験の実施主体の一般社団法人宿泊技能試験センターとはどのような団体でしょうか。また、四月の十四日に国内各地で、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡で試験が実施されますけれども、応募人数はトータルで何名程度か、教えていただけますでしょうか。

金井政府参考人 お答えいたします。

 宿泊分野の試験実施主体であります一般社団法人宿泊業技能試験センターにつきましては、これは、宿泊関係の四団体でございます、一般社団法人の日本ホテル協会、そして一般社団法人全日本シティホテル連盟、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会及び一般社団法人日本旅館協会が、共同で昨年九月に設立した団体でございます。

 また、国内の試験の応募状況でございますけれども、同センターからお伺いしているところでは、昨日の三月二十五日時点で四百六十六名となってございます。

石原(宏)委員 四百六十六名ということで、実は、初年度の宿泊分野の、この新しい制度の外国人の受入れ見込み数というのは九百五十名から千五十名ということなので、四百六十六名が募集されているということで、もう一度秋ぐらいにやられるということなので、その人数に近い試験が受けられるということではないかというふうに思います。

 次に、外食分野について質問をさせていただきたいと思います。

 試験実施者の一般社団法人外国人食品産業技能評価機構というのはどのような団体ですかということと、あと、受験者数が、四月の二十五日に試験をやるんですけれども、東京で百七十名、そして大阪で百六十八名という定員になっております。

 ちょっとお伺いしたいんですが、初年度の外食の受入れ人数の見込みというのは四千人から五千人なんですが、この試験だけだと三百数十名ぐらいで、もちろん、海外での試験も予定されて、秋にも予定されているんですけれども、実際に四千人から五千人を考えているのにちゃんとそろうのかどうか、人数がちゃんと予定どおりになるのかどうか。先ほど、宿泊の方は四百六十六人がもう応募しているということで、九百五十人から千五十人でしたから、できるという感じがするんですけれども、外食の方は、ちゃんとそれで人数が、初年度の四千人、五千人にいくのかどうか、お答えいただければと思います。

葉梨委員長 農水省小野官房審議官。もう時間ですから、早く。

小野政府参考人 お答え申し上げます。

 予定人数に届くのかということですけれども、一回目は四月に日本でやる、海外でも二回程度、国内でも二回程度予定されていまして、それに沿うような形で進めたいというふうに思っております。

石原(宏)委員 時間が参りましたので終了させていただきたいと思いますけれども、また新しい制度の経過を、引き続き法務委員会の一般質疑の中でしっかりとフォローしていかなければいけないと思いますし、きょう御説明をいただいて、大体申請にかかる時間とかというのもよくわかりましたので、ぜひ、こういうこともいろいろな国民の方に周知徹底していただいて、非常に関心を持っている点だと思いますので、広報の方もしっかりやっていただきたいと思います。

 質問を終わります。ありがとうございました。

葉梨委員長 以上で石原宏高君の質疑は終了いたしました。